「温室デイズ」瀬尾まいこ
いじめや不登校や学校崩壊という重いテーマの青春小説。
今まで読んだ瀬尾さんの作品とはガラッと違う感じの話でした。
全然ほんわかしてなくて、読んでいるうちに胸が苦しくなるような、そんな感じ。
今の中学校って、本当にこんなふうなんだろうか?
瀬尾さんが現役の教師らしいので、現状をリアルに書いたものなのかな?
私も過去にいじめや登校拒否を経験しているので、みちるちゃんと優子ちゃんの描写は、当時の自分と重なる部分もあって凄くリアルだった。
みちるちゃんの心の葛藤を読んで、泣けた。
凄くリアルで、昔の私みたいで、当時がよみがえってきてしまったよ。
ただ、みちるちゃんみたいにあそこまで頑張れる子はどのくらいいるんだろうか?
いろんなタイプの子が出てきて、それもとても興味深かった。
なかでも「有能なパシリの斉藤君」がとってもよかった!
暗い物語の流れの中でも、明かりだった。
学校の現状を訴える反面で、主人公のような目に遭っても必ず救いの道はあるんだよっていう作者からのメッセージもこめられてるような気がしました。
- 作者: 瀬尾まいこ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/07
- メディア: 単行本
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